2026年2月期 決算に関するQ&A
株式会社京進 [東証スタンダード:4735]
2026年4月10日に発表した2026年2月期決算に関していただいたご質問と当社の見解を掲載いたします。
2.市場環境に対する当社の見解~学習塾事業の今後の成長性と収益性向上~
1. 足元の業績と来期の見通しについて
Q. 語学関連事業において、売上高が増加している一方でセグメント利益が減少している要因を教えてください。決算期変更による影響でしょうか?
A. 決算期変更による影響ではありません。主な要因は、オーストラリア政府による留学生の入国制限強化です。国内の日本語学校は留学生の増加により増収増益で好調に推移していますが、オーストラリアの語学学校において入学生の受け入れが進まず、その影響(減益幅)が大きかったため、セグメント全体では減益での着地となりました。
Q. 保育・介護事業における「運営効率の向上」とは、具体的にどのような取り組みを行ったのでしょうか?
A. 当セグメントでは「人材の確保・定着」が事業の鍵となります。特に保育事業において、職員の待遇改善や働きやすい環境づくり(環境整備)に注力しました。その結果、保育士の離職率が大幅に低下し、採用コスト等の経費抑制につながるとともに、より質の高いサービスの提供にも寄与しております。
Q. 来期(2027年2月期)は増収増益の予想となっていますが、この計画の達成を見込む根拠や確実性について教えてください。
A. 当期(2025年10月)にM&Aを実施した介護施設「株式会社リンクハート」の通年での業績寄与(売上高8〜9億円程度を想定)が大きな牽引役となります。既存の事業につきましても、学習塾事業は堅調に推移し、保育・介護事業および日本語学校は微増を見込むなど、全体として手堅い計画を策定しております。
2. 市場環境に対する当社の見解
~学習塾事業の今後の成長性と収益性向上~
Q1. 少子化が進行する中、学習塾事業のトップライン(売上高)の成長性をどのように見込んでいますか?
A. 中長期的には、学習塾事業の売上は横ばいから微増で推移していくと見込んでおります。
少子化により子どもの数は減少傾向にありますが、一方で「子ども1人あたりの教育費」は明確に増加傾向にあります。近年拡充されている「高校の実質無償化」などの政策の進展で家計の学校教育費の負担が軽減され、学習塾などの「学校外教育費」へ振り向けられるという変化が起きています。当社はこの家計の予算配分の変化と高まる教育熱を的確に捉え、質の高い指導を提供し続けることで、底堅い需要を取り込み着実な売上成長を目指します。
Q2. 学習塾事業において、利益率を高めるための具体的な取り組み(コスト削減等)について教えてください。
A. 事業環境の変化を見据え、現在は「複数教室の統合による拠点の大型化と運営の効率化」を進めており、これが収益性向上の大きな原動力となっています。
当社はこれまで各駅に細かく教室を展開してまいりましたが、現在は人口動態に合わせた拠点再編を実施しています。例えば、近隣の小規模な3教室を統合し、人口増加エリアに新たな大型拠点を設けるといった取り組みです。その際、スクールバスを運行することで、既存の生徒数を維持したままの統合に成功しています。
この構造改革により人員配置が最適化され、地代家賃や人件費等の固定費が大幅に圧縮されました。教室あたりの利益率は飛躍的に向上しており、今後も拠点の最適化を進め、筋肉質で高収益な事業体質への転換を図ってまいります。
3. 中長期の成長戦略と新規事業について
Q. 今後のM&A方針や、中長期的な事業ポートフォリオについて教えてください。
A. 今後10年間、介護事業を成長の中核と位置づけ、新規施設の開設やM&Aなどの積極的な投資を継続いたします。
高齢化により介護施設の需要は確実に拡大します。足元でも、今期買収した株式会社リンクハートが来期の売上に約8〜9億円規模で寄与する見込みであり、すでに業績拡大に大きく貢献し始めています。
現在、全社売上高に占める「保育・介護事業」の比率は着実に高まっており45%程度となっています。将来的には全体の売上高を拡大させる中で、比率も拡大し、より強固で安定した収益基盤を構築していく方針です。
Q. 語学関連事業について、今後の海外展開や成長に向けた戦略を教えてください。
A. 語学関連事業につきましては、今後も海外展開を含め、大きく成長していく事業であると期待しております。
現在、足元の新たな取り組みとして、ネパール等に日本語学校を設立し、現地の学生に向けた日本語教育を進めております。この取り組みは単なる語学教育にとどまらず、将来的に現地で育てた学生を日本の企業へ人材として紹介し、就労支援までを一貫して行うスキームとして展開しており、すでに各方面から強い引き合いをいただいております。
Q. 今後10年を見据えた「新規事業」の構想はありますか?
A. 高齢者向けの事業(リハビリデイサービスなど)は今後さらに拡充していく方針です。それに加え、これまでの「教育」という枠組みにとどまらず、当社の経営理念の一つである「文化の向上」に関連する新しい領域のビジネスにも、今後積極的に挑戦していきたいと考えております。