株主・投資家の皆さまへ

株主の皆さまにおかれましては、平素より格段のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

2024年5月期第44期の業績について

当連結会計年度は、語学関連事業、保育・介護事業の売上の増加により、創業以来最高売上高を8期連続で更新しました。日本語教育事業の生徒数、保育事業の園児数、介護事業の顧客数を堅調に伸ばしたことなどから、営業利益は前年を上回る結果となりました。また、業績不振となった子会社における固定資産、及び閉鎖・移転等が決定した校・教室に関する固定資産に対する減損損失として368百万円を計上しました。

この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は26,099百万円(前年比2.7%増)となり、前年に比べ679百万円増加しました。営業利益は873百万円(前年比85.4%増)となり、前年に比べ402百万円増加しました。経常利益は844百万円(前年比119.1%増)となり、前年に比べ459百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益は505百万円(前年は316百万円の純損失)となり、前年に比べ821百万円増加しました。期中平均の顧客数 (FC事業部における末端生徒数含む。)は、36,704名(前年比3.0%減)となりました。

京進=人の一生に関わる事業を行っている企業グループ

京進グループは、教育だけではなく、人の一生を支援する事業を幅広く展開しています。コロナ禍においては、学習塾事業の存在が、日本語教育やグローバル教育といった語学関連事業を支えてきました。コロナ禍以降は、語学関連事業、保育・介護事業の成長により、グループとして支えあい、成長を続けております。京進は学習塾だけの会社ではなく、人の一生を支援する会社。この“現在の姿”を、引き続き発信してまいりたいと考えています。

また、私たちが提供するサービスには、目に見えるもの(見える学び)と見えないもの(見えない学び)が存在しており、夢に向かって前向きに努力を続ける意欲や、物事を探究する心、他人との関係を円滑にする力など、見えない学びこそが京進の価値だと考えています。当社では、事業を通して見えない学びを身につけた人々を輩出していける企業でありたいと願い、「ステキな大人が増える未来をつくる」というグループビジョンを設定しました。「学び」の持つ力で、すべての人々の人生の質を高め、「ステキな大人が増える未来」を実現していきたいと考えています。そのためにグループの一体感を高め、健全な経営を目指し、組織価値観の浸透を図る施策を強化していきます。

収益性向上と出店戦略

京進グループは2025年に、創業50周年を迎えます。記念すべき年を控え、引き続き「変化」をキーワードに、組織を前向きに変化させていきます。都道府県別の人口予測を見ていくと、すべての地域が一律に減少するわけではなく、人口の減少幅が少ない、そもそものマーケットが大きい地域が存在しています。すべての事業において、出店戦略や商品設計の見直しなどを進め、収益性を高めることに努めてまいります。

学習塾事業では、この先の少子化への対応として、人口の多い地域に教室を集約するなど、最適化を図っていきます。保育事業では、知育や英語といった教育プログラムの強みを保護者にアピールし、教育成果の見える化を実現することで、選ばれる保育園としての体制を整えていきます。介護事業では、施設数のさらなる増設を目指してまいります。今後10年はさらに介護事業を拡大させていきたいと考えています。

日本国内の人口減少の一方で、世界人口は初めて80億人を突破しました。日本の人口構造の問題で、国内の働き手が減少することが明白であります。この社会問題解決に向け、国際人材交流事業では、収益化の実現と日本の社会問題解決の実現を目指してまいります。また、日本語教育事業では、既存の学校の定員を増やすため、拡大移転の準備を進めます。グローバル教育事業では、オーストラリアの大都市での語学学校、専門学校の新設と、オーストラリア以外の国での展開も検討をしていきたいと考えています。

今後も、収益性向上と出店戦略にこだわり、それぞれの事業で独自の強みを高め、「人の一生に関わる企業として地域一、日本一、そして世界一」への成長を目指してまいります。

2024年8月22日

株式会社京進

代表取締役社長 立木 康之