2026年2月期 決算に関するQ&A〔Vol.2〕
株式会社京進 [東証スタンダード:4735]
2026年4月10日に発表した2026年2月期決算に関して機関投資家およびアナリストの皆様よりいただいた主なご質問とその回答を、追加資料としてまとめました。本資料は、これまでに公開した決算に関する説明を補完するものです。
※本資料に記載されている将来の業績に関する見通し等は、現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、実際の業績等は様々な要因により異なる可能性があることをご承知おきください。
1.学習塾事業:構造改革と今後の成長戦略
Q.学習塾事業における新規出店の方針について教えてください。
A.昨年度から今春(3月~4月)にかけて、関西圏の個別指導の教室を中心に不採算拠点の整理を大胆に進めました。大規模な統廃合は一旦完了しましたが、今後は人口流入が進む首都圏において、ドミナント戦略に基づいた新規出店を強化します。成長エリアへの「集中」により、より収益性の高い事業体質への転換を図ります。
Q.少子化や競合激化が進む中、学習塾事業の持ち直しをどのように実現しますか?
A.「高校授業料無償化」の拡充により家計の教育費負担が軽減され、私立高校志向の高まりとともに塾代への予算配分が増えるチャンスと捉えています。当社の強みである「褒める指導」と、「リーチング」(目標を達成するための習慣化ツール)により独自性を高め、中学生から高校生への継続率を高める「中高連携」を強化することで、生徒数の着実な回復を目指します。
Q.人件費や物価の高騰に対し、授業料の値上げ等の価格転嫁の予定はありますか?
A.これまでは諸手数料の調整等にとどめてきましたが、優秀な人材の確保とサービス品質維持のため、従業員の処遇改善は不可欠です。物価・人件費の動向を鑑み、授業料本体の改定を含めた価格戦略は重要な経営課題として捉え、具体的に価格転嫁に向けて動いております。
2.保育・介護事業:成長の牽引と収益構造
Q.2025年10月に買収した「株式会社リンクハート」の売上高・利益への寄与度と今後の期待について教えてください。
A.リンクハートは兵庫県尼崎市を中心に高い稼働率を誇る介護事業を営む企業です。前期は3か月分のみの連結でしたが、今期は通期で寄与し、売上高約8~9億円規模の上積みを見込んでいます。グループ内の既存介護施設や給食事業とのシナジーも活かし、ドミナント展開を加速させます。
Q.一般的に保育業界は人材不足と言われていますが、採用状況等について教えてください。
A.過去5年間で離職率が14ポイント改善しており、人材確保ができている状況です。これは、保育士の待遇改善に加え、ICT導入による業務負担の軽減、さらには独自の「知育教育」という教育方針への共感が深まった成果です。採用費の大幅な抑制に繋がっており、安定して収益を見込める成熟したフェーズに入っています。
Q.介護事業における今後のエリア戦略を教えてください。
A.「京進」ブランドが浸透している京都および滋賀県南部(大津・草津エリア等)への展開を強化します。特に滋賀県南部は今後高齢者人口の爆発的な増加が予測されており、教育事業で培った地域の信頼を背景に、入居者確保において優位性を発揮できると考えています。
3.語学関連事業・海外事業・新規事業
Q.オーストラリアの語学学校の赤字幅縮小に向けた見通しを教えてください。
A.オーストラリア政府の入国制限による影響が続いていますが、固定費を限界まで圧縮しており、前期より赤字幅は縮小する見込みです。現地では、留学生の入国制限が続いているため競合他社が淘汰される中、受け入れ再開のタイミングを捉えて一気にシェアを奪還できるよう準備を進めています。
Q.日本語教育事業における特定国(中国等)への依存リスクについてどう考えますか?
A.足元の集客は順調ですが、中長期的な地政学リスクを考慮し、ネパールや東南アジア諸国での日本語学校開設および人材送り出し事業を強化しています。特定の国に依存しないエリア分散を進め、日本国内の労働力不足解消に寄与する多文化共生モデルを構築します。
Q.4月に開設した学童クラブや、リハビリフィットネス(ピタラボ)の反響はどうですか?
A.京都府長岡京市と連携して開設した民間学童保育である「京進の学童クラブHOPPA」は非常に好反響です。いわゆる「小1の壁」を背景に市場ニーズが高まっており、今後5年間で20施設を開設する予定です。保育園から学習塾へシームレスに繋ぐことが顧客生涯価値(LTV)向上の鍵となります。また、「京進のリハビリフィットネスピタラボ」も好評を得て、2026年6月に滋賀県内で2施設目を開設いたします。今後は、高齢者の健康寿命延伸という社会ニーズに応える新たな収益の柱として育成します。
4.DX推進と財務・還元方針
Q.AIやDXへの投資はどのように利益に貢献しますか?
A.サービスそのものは「人 対 人」の付加価値を追求しますが、裏側の管理業務や事務作業はAIやDXにより徹底的に効率化します。管理コストを強力に圧縮し、削減したコストをサービス向上や人材投資、そして利益率の向上へと還元してまいります。
Q.新たな配当方針(下限5円・性向30%目標)を導入した狙いを教えてください。
A.不透明な環境下でも、安定したインカムゲインを約束することで株主の皆様に安心して保有いただくためです。成長投資(M&A)と株主還元のバランスを最適化し、中長期的な企業価値向上を確固たるものにするという経営陣の自信の表れでもあります。
※こちらのQ&Aについては、PDFでダウンロードいただけます。