随処作主
長引くコロナ禍ですが、遅れていると指摘されていたワクチン接種なども動き出してきました。私もかかりつけ医で、間もなく2回目の接種を終える予定です。一日も早い収束に向かうことに繋がればと願ってやみませんが、その日を迎えるためにも感染症防止対策の徹底を継続していかねばなりません。
コロナ禍における現状は、多くの企業経営にとっては厳しいものでありますが、昔から「ピンチはチャンス」と言います。京進に勤める全ての従業員がそれぞれの職場で独自能力を磨き、長所を作り上げて伸ばし、工夫をこらして収益を高めることに転換していくことで、今この時を10年20年に1度のビッグ・チャンスに変えていけるよう専心してまいります。
臨済宗開祖の臨済義玄禅師の、「随処作主」(ずいしょさしゅ)という言葉があります。「どこへ行っても、主になって行動すべし」という意味で、与えられた所や自分が選んだ道に従い、適応して主体的に精一杯生きるということを指しています。
自分で選んだ仕事に対して、常に主体性を持って力の限り取り組んでいく人は、結果として自分の人生に満足が得られます。主体的に一生懸命当たってみようと心がけていると、夢中で続けているうちに、次から次へと展開し、面白くやり甲斐のある人生へと変わっていくでしょう。どんなことも、夢中になってやっている人には勝てません。楽しんでやっている人にも、なかなか勝てません。仕事に楽しさを見つけ出し、夢中になっている人が一番輝いています。
また、考えているだけで行動しない人がいますが、どれだけ立派なことを考えていても、何もしなければ、寝ているのと同じです。良い考えが浮かんだら、すぐに行動すること。新たな視点や展望も出てくると思います。
花は咲く場所を選ばず、その場所で、いつも綺麗に咲いています。良いことが浮かんだら直ぐに行動し、夢中に取り組んでいれば、人は自ずと素晴らしい人生を送れるように出来ているのではないでしょうか。
代表取締役会長 立木 貞昭